さてめしアネックス
放浪旅と、名物と…
しあわせごはん
仕事で土日祝にしか伺わない街というのが結構あって、そういうところに面白そうなランチを楽しめそうな店があったとしても、平日しかやってなかったりするんですよ。
だってそこはオフィス街だから。土日祝には昼間の人口が激減する街だから。

じゃあ平日に伺えばいいじゃないかと思うでしょ?でも、自分が休みの日に…平日のオフィス街にわざわざお昼を食べに行くなんて、そんなことやりませんよ。


前々から気になってた店があったんです。
そこは以前、生蕎麦系でインディーズな美味しい立ち食いそば店だったのですが、惜しくも閉店してしまったんですよ。で、そのあとにアジアンエスニックらしい店が入ったのですが、残念ながら平日しか営業してないらしく、そこへ呼ばれた際に仕事先へ向かう道すがら看板を眺めて…特にこのところ、わたしの中の血中エスニック濃度は低下したまま上がることを知らぬ状態ですし…平日に呼んでくれないかなぁ…と思うことしばし。

その思いが摩利支天に通じたか(←何だ?これ)、平日にお呼びがかかりました。業務的専門的には平日にそれ、そもそも大丈夫なの?と思いましたが。
結果的に作業は半日ちょっとの昼押しで終了。となると…帰りがてら駅に向かいがてら、気になりっぱなしだったあの店に寄ってみようじゃないですか!

海南チキンライス専門店

外に出てた看板でいきなりビックリしました。どうやらここ、『海南(ハイナン)チキンライス』の専門店であるようです。そう、正式には海南鶏飯という、アセアンに広く行き渡ってる“アジアンごはん”です。タイ料理では『カオマンガイ』の名前でお馴染みですね。

夜はドリンクやつまめるものもあるようですが、お昼は定食で『もも肉』か『むね肉』の二択です。ここで一応、プリン体とか考慮するならば…むね肉の公表された数値は見当たりませんが、食感などからささみと同様に思えば、それより低いもも肉のほうが好いかな?と。

すでにお昼のピークは過ぎてましたので「お好きな席にどうぞ」と。カウンターはご近所にお勤めと思しきお姉さんがたが多かったし、こちらは仕事道具のザックもあるしワイルドな姿だしで、小さいけどテーブルな席に。
『もも肉』でお願いしたら、カウンターの向こうから「パクチーは大丈夫ですか?」と。大好きなのですが、ここは普通「大丈夫です」と告げるところですよね。そこをわたし、ついつい「大好きです!」と応えてしまいました、ははは。

調味料4種類

卓上をチェック。各種調味料が並んでます。手前からお馴染み『スイートチリ』に、和な『たまり醤油』(!)、そそられる『ねぎ塩』、そして“カオ”と書かれたシールの貼られたそれはタイの味噌をベースとした『カオマンガイ・ソース』でした。

まず絶品スープ

造作に見覚えのある店内で待つことしばし。まずはスープが出てきます。器がもう、このところ用の美としての骨董として気になってるそば猪口だったので、これには思わず“ニヤリ”としてしまうような…ちょっとしたうれしさがありました。
これは鶏や野菜を7時間煮込んで取ったそれらしいのですが、まずはこれにノックアウトを食らいました…あ、この表現は適切じゃないか。これだと“すんごくパンチの効いたスープ”に思えますもんね。
そうじゃなくて…ひたすら“優しい”スープなんですよ。パンチとかキックとかエルボーとか、ナックルパートの後に延髄切りとか、そういうのじゃないんです。ホッとする味わいなんです。
後に知りましたが無化調の店なんだそうです。なるほど、そういう味わいですよ。

もも肉880円

そしてメインが登場!これなんですね、シンガポールやマレーシアを訪問されたかたが“これ食べたさ”にまた、彼の地に渡りたいと思う…海南チキンライスです。
で、これがすんごく美味しかったんです♪不肖わたくし、食べながら“しあわせ”を感じましたよ。

この鶏もも肉が…ニュートラルにしてたまらん味わいなんです。決して出し殻になってるわけではなく、鶏の旨みと好い食感で…そのニュートラルなこれを各種ソースで味わう、と。あ、そのままでも『減塩野郎Aチーム』にはたまらん旨さでしたが。

上記調味料写真の右隅に写ってるのは取手付きの調味料用の小皿です。たくさん重ねてありますから、これはバンバン使っていいのでしょう。これを使っていろいろな味を楽しませていただきました。
個人的には“ねぎ塩”がハマりものでした。でも、たまり醤油も“和”を感じるウフフが楽しいんですよ♪元の味がしっかりしてるだけに、こういう味くらべはたまらんですね。

で、ご飯です。おそらくその…時間をかけてていねいに取られた鶏スープを使って炊かれたと思しきジャスミンライスのご飯…泣いてもいいですか?何でしょうか、この“しあわせ感”は。
特有のパラパラ感もあるのですが、これは鶏スープとの競演が関係してるのか、箸でも食べやすい感じになってました。で、たまらない美味しさという…何というしあわせなお昼でしょうか!
しかも後に知ったのですが…おかわり無料だったんです(泣)…事前に知ってればおかわりしたかったっすー(号泣)!
このジャスミンライスだけでも、何杯でもいただきたいと思いますよ。

たまたまタイミングで伺えましたが、ここを日常のお昼選択肢のひとつに加えられるひとをうらやましく思いました。


これ、自炊でもこれに近づけるような、この“鶏だしご飯”を炊けるように努力したいとつくづく思いました。市販調味料のそれでは『カオマンガイ』として何となく楽しんではいますが、こういう本物の美味しさに出逢うと本格的にやってみたいと思いますね。いや、難しいということは解ってますが。

皆さんも、特に鶏肉好きなら是非、自炊でもお試しください♪そしてうかがえるかたは是非一度お店で。これはたまらん旨さですよん。


海南チキンライスの店 『アゴハン』 HP 

※'16年8月、大変に残念なかたちで閉店となってしまいました。ご主人のご冥福をお祈りいたします。


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今年も早々の確定申告終了で
毎年のことですが、事業の決算は地元の青色申告会での決算指導…といっても向こうで全部やってくださるのですが(=会計ソフト使用ですし)、それによって大体この時期に決算を終えてしまうんです。
で、ついでに申告書も作成してくださるんですね。これはまあ、自分で手書きでやるよりも向こうにやってもらったほうが早いし、何といっても間違いがありませんしね。
こちらも準備万端ですし、合計20分くらいで終わってしまいます。

※その分、手数料はかかります

そんな訳で、いつものように早々に確定申告まで終えてしまいました。終えての、年に一度の楽しみが、申告会の近くにあるパティスリーで何がしか買って“お疲れさん>俺”、と。

サバラン

いつもはフルーツものですが、今年はサバランにしました。このしっとり感が好いですね。
で、今年はもうひとつ。

クッキー各種

駅構内にワゴンが出てて、福祉作業所で作ったフルーツケーキなどを売ってました。美味しそうだったので、その中からいくつか。

細長いものはチーズケーキなのですが、これが評判好いらしいんです。じゃあそれもひとつといただいたのですが…これはすごかったですよ。濃厚にしてキレの好い味わいというか、確かにこれは人気出ますよ。
これ、地元駅だったらよく利用できるのになぁ…と、そこが逆に惜しいところでした。

今年はケーキだけでなく、フルーツケーキなども楽しむ『確定申告終了まつり』でした♪



伝統的なそれとは違いますが
秋田の味噌を使い切ったので、次の味噌を探しに近所の高級スーパーに行ってみたのですが…リニューアル以降、こういった商品の種類が減ったような気がしました。とはいえ、信州ものは種類もいろいろあるのですが。
まあ、道楽じゃないんだから売れ筋のものしか置かないのが普通ですよね(笑)。信州味噌は人気があるのでしょう。

津軽海峡無添加

今回選んだのは『津軽味噌』です。ここも有名な味噌どころですよね。無添加で国産原料、そして天然水に天日塩使用…基本ですよ。

北海道新幹線開業

で、北海道新幹線開業…2015年末には間に合いませんでしたが、“(予定)”ですからね。そのPRキャラクター『どこでもユキちゃん』も描かれてます。

北海道まで開通してしまえば、津軽は到達点から通過点へと変化しかねないのですが、こうして盛り上げようという心意気は素晴らしいですね。
海峡を挟んで、お互いに盛り上がればいいんですしね。

よい色

いい色です。で、パッケージのあちこちに書かれてるのですが、これは十割糀の甘口なんですね。津軽味噌といえば塩分の強いそれのイメージあったのですが、これはそういうバリエーションなんでしょうね。
最近は糀多めの甘口味噌って多いですよね。それもまた時代でしょうか。

甘口すっきり

とはいえ津軽の老舗『かねさ』、さすがの味わいです。しっかりとした奥深さがありながら、後口はすっきりしてます。たかが味噌汁、されど味噌汁…作るのは簡単ですから、逆に味噌そのものの味が出来を左右しますよね。

やっぱりこういう、ちゃんと作られた味噌は好いですね。朝食が楽しくなれば、その日一日も楽しく過ごせようというもの。一日のスタートですから、こういうものくらいはお金をかけたいものです…とはいえ、そう高いものでもないのですが。


あちこちの味噌を試して、“日本全国味噌の旅”を重ねてますが、味の違いはあってもきちんと作られた味噌は、どれも美味しいな…そう思います。
味噌なんて保守的な食材の代表ですが、たまにはよその味噌を試してみるのも生活のスパイス…いや“味噌”になると思いますよん。


寄り道帰省(14) 山陰お昼タイム
混んではいましたが、山側通路側からも一応は海も望めました。

44波高し

冬の日本海ですから荒れてます。でも、青くて綺麗なんですよ。この日は青空でしたから、景観としては演歌のような、暗い気持ちになるような感じではなかったです。

45にま

ここで難読駅名。山陰本線も多いですよ。手元に時刻表があるかたは路線図を見てください。
ちなみにこれは“にま”と読みます。

46すふ

これは“すふ”。こういうのは単なる難読というよりは、古語っぽいですよね。中国は地名や日常語に古語が残ってるらしいんです。うちのほうでは子供の頃、ランドセルなどを背負うことを高齢者が“かるう”(【動】かる-う)といってるのをよく聞きましたが、これは担ぐの古語だったかな?地名関係の本で読んだ記憶があります。軽井沢のカルイもこのカルウから来てたんだと記憶してます。

47益田駅

そして益田駅に到着。東西に長すぎる島根県ですが、こちらは西部で…泊まった東部の出雲とは国が違います。最近、世界遺産の銀山で盛り上がってる石見国(いわみのくに)です。
ここはかつて歩いたことがあって、かつての面影を残す建物などを発見して喜んだものですが…それは消失してました。

で、出雲国滞在中に終始気になってたのが“出雲そば”。これはもう!楽しめるものなら楽しみたいものなのですが、遅い到着やら何やらでそれどころじゃなかったものですから、その後の県内移動で機会あれば…とか思ってたんですよ。

で、益田駅では乗り継ぎ時間がちょうど、どこかでお昼食べて…それでちょうど好い感じだったんです。だったらばと調べれば…駅前に近い繁華街で、石見にして出雲の蕎麦を提供してるありがたい店がある、と。
ここでいただきましょう!石見ですが出雲名物をいただきましょう!

48ほぼ貸切

そこの前にたどり着いたら…このような掲示が。
人口とかを考えると、商売も他とは違った形態を取らざるを得ないのかも知れませんが…ここまでとは…とほほ。
人気店なのでしょう。それゆえに、特に忘年会シーズンの12月ともなれば貸切予約が引きも切らず…結果として一般の営業はほぼ“日曜のランチタイムのみ”で、しかも提供メニューも限定になります、と。
それゆえに地元では“この時期のあそこはああだから”で済まされて誰も伺わず…いや、それはそれでいいんです。それはいいんですけど…他に宴会をやれる店がないのか?この街は。


さあ、昼食難民です。この街の…いやさこの駅前のどこかでいただいて駅に戻らないことには、ダイヤの薄すぎる山陰本線では乗る筋が限定されてますし、ゆえに他の駅前で食べてるどころではないですし…それやこれやで実家に帰りつけないかも知れません。

何かないかと探すのですが、“おっ?これは”と思う、夜は居酒屋っぽい小さな店は…扉を開ければ見た目以上に極小な店内は、満員どころではない状況でしたし…。

青い看板が見えたので、最悪はローソンで何か買って済ますことになるかと歩を進めたところ…

49焼肉山牛

こんな店がありました。Googleマップには出てないのですが…最近出来た店なのでしょうか。
焼肉を楽しむ習慣はないのですが、面に出てたランチメニューが焼肉丼に焼肉定食に…カレーにうどんかっ!?何なんだこの店は。
で、『焼肉丼』に何だか面白そうな予感…どうせ他には選択肢もないんだし、唯一ある選択肢が東京のうちの近所にやたらあるローソンだし…決めましょう!

入ってみて…新しめの普通の食堂のようで、チェーン店のように妙にシックな内装だったり、はたまた東京のインディーズ系のように韓国韓国してるわけでもありませんでした。
で、『焼肉丼』をお願いして、待つ間にメニューを眺めてたのですが…何かちょっと不思議な感覚に囚われてしまいました。いわゆる、本格的な韓国焼肉とは違うような…と。

50焼肉丼

出てきたのがこれです。個人的にはすんごく美味しかったです♪こんなのもアリかと思いましたよ。
焼肉丼ですから、丼飯の上にはそれこそ牛焼肉のみが載ってても、はたまたナムルが同居しててもいいのですが、ここのそれはキャベツやタマネギが友だちです!でもって汁物はわかめスープではなく豆腐とわかめの“和”な澄まし汁だし、香の物はキムチではなくたくわんです。思わず“What the hell's going on around here !?”と叫んだ…りはしませんでしたが。

Youtube 『Suicidal Tendencies - You Can't Bring Me Down』



※余談ですが、ベースを弾いてるのは後にメタリカに加入するロバート=トゥルジロです。

この…キャベツとのセッションを考えるとこれは…中華の『ホイコーロー』に近いですよ。で、その美味しさでご飯が進む進む♪これは美味しかったですよ。

ひさびさに、食べ終わるのが惜しくなるようなランチでした。しかも旅先・益田で、更に重ねて昼食難民と化しての出逢いでしたから、美味しさも一入でした。

そこでふと思ったんですよ。当初訪れようとした店は地元で人気であっても、日常使いではなく“よそいき”の店だったのもかも知れません。一方でこの『焼肉山牛』は、地元の方もランチタイムで日常使いなのかも…と。
焼肉関係以外にもいろいろと出してるところから考えると…もしかして、東北以外ではほぼ絶滅状態にある“駅前食堂”~定食から麺類からカレーからその他からいろいろとある~ランチタイムに限っては、あれの新規バージョンなのかも知れません。
怪我の功名しまくりですが、好い時間を過ごせました。

51島根の自衛隊キャラ

そして駅へと向かうのですが、折りしも信号で停まったバスがすぐそこに。各地の自衛隊募集広告はそれぞれに個性があって面白いのですが、島根のバス広告ではこれでした。
ちなみに陸は“ご縁ちゃん”、海は“しじみちゃん”、空は“やくもちゃん”でした。

キャラはいまや当たり前のようですが、これも萌えキャラに分類してもいいのかな?実家近所ではこのようなキャラでしたが、岩手では南部鉄器をキャラ化してて、客寄せは“隊員のおねーさん”でした
今やマーケティングの時代ですから、二次元女性キャラで惹き付けるか、はたまた三次元で…地域によってその差が顕著になっ…わたしは何をレポートしようとしてるのでしょうか。

52キハ40系

そして益田から長門市へと向かう列車は…キハ40系でした。バスを連想せざるを得ないキハ120でないのは、それなりに利用者があるからか、はたまた逆に…これは止めましょう。

53海が綺麗

やっぱり山陰は海が綺麗ですよ。これなんですよね♪
えーっと…島根や鳥取がどこにあるのか知らないかたは…それはそれでいいです。日本地図を思い浮かべられるかたで、島根がどこにあるか解ってるかた(=大多数と信じたいですが…)は、簡単な地理的条件を思い浮かべてください。
山を背にして海を望む…そしてその背は南であり、望むは北で…そうするとですね、結果として日中は陽光を背にして“青々とした海を眺める”ことが出来る、と。

これが太平洋側だと海は南で日中は陽光がもろですから、キラキラ輝く姿…これはこれで素敵ですけどね。特に南房総のそれとか。


で、旅は順調に進み、東萩駅でどっと降りたかと思うとどっと乗ってきたり。
ここなんです!かつて京都から歩を進めて山陰本線の旅をした際、ここで降りて萩の町を散策してるうちにそれがやたら楽しくなり、
武家屋敷ではボランティアガイドのかたから“なぜ鴨居が低いのか”や“部屋が全てふすまで仕切られてる理由”などをレクチャーしていただき、感動しまくら千代子だったのですが…そんなことをしてるうちに気がつけば山陰本線では実家にたどり着くのが相当遅い時間帯になりそうで…そこでの選択肢は“バス”でした。それで山陽側に出て、再び18きっぱーとして…と。

そんな訳で、東萩駅から幡生(はたぶ)駅までは未乗だった山陰本線でしたが、今回ようやくそれを達成できた、と。幡生駅自体は帰省の際によく停車してる駅なんですけどね。

こういう…何々線完乗などは、興味のないかたには“ふふん…”かも知れませんが、特に全国規模で旅したい場合は目標とか縛りとか設定すると、より一層楽しい旅になるものなんです。
全都道府県訪問やJR全線完乗は最たるものでしょうが、踏み込んで“旧国単位での全国制覇”とか、わたしが今やってる“全都道府県宿泊”とかもそうです。

一方で…全都道府県訪問を達成したかたはその満足感の一方で喪失感もあるかと思うんです。
そこを埋めるのが…こういう“新たなる目標”ですよ。そもそもニッポンは47都道府県で語らずに旧国単位で語ってこそ文化が解り…基本ですよね。
“全国制覇!”とか考えてる方にはやっぱり、全都道府県制覇が全国制覇じゃないんだよと…申し添えたいものですよ。

あ、萩は素晴らしいですよ。ここはもう、歴史好きに限らず建築物好きとかにもたまらないところです。歴史的インフラに興味ある方にもお薦めです。特にあの、街中に張り巡らされた“鯉の泳ぐ”水路は…いや、これは是非!現地に伺ってガイドさんの話に耳を傾けていただきたい…そう思いますよ。


54海に日が沈む

そして、長かった一日が終わろうとしてますが、帰り着くまでが遠足…じゃなくて放浪旅です。

55高台から

地元駅に着いて、そこから20分ほど歩くことになるんですが、ちょっと前に“山な住宅地”を超えてショートカット出来ることが判って、そっちは交通量も少ないしで、最近はそっち経由で実家に向かうことにしてます。ちょっと早く着くんですよ。

高台を越えるので、ピーク辺りからはこのような光景が。日没の空が好かったとか、まあ偶然の重なりでこのような…個人的にはちょっと面白い光景に出逢えました。


(往路編、了。正月編につづく)


寄り道帰省(13) 再びばたでん&小休止
再び駅へと。これは駅の外から眺めた姿ですが…

29デハニ52

デハニ52の保存車両です。電車車両として最古の部類になるらしいのですが、こうして展示されてるにも関わらず近寄ることは出来ません。
営業時間とかの関係もあるのでしょうか。

30近寄れない

ご自由にご覧下さいとあるのですが。
顔がかわいいですよね。こういう、“こどもがかいたでんしゃのえ”みたいな顔を持つ車両は好きなんですよ。

そして改札が始まり、ホームへと。

31軟券ですが入鋏

もうずいぶん前からきっぷを買わなくなったなと、つくづく思いましたよ。日常ではSuicaで全て済ませてますし、最近では旅先の民鉄やバスでもICカード対応だったりするので、そもそも駅の券売機はカードにチャージするために寄るところになってしまってますし。

ばたでんはICカードに対応してません。だから必然的にいちいちきっぷを買うことになるのですが、ちょっと前までやってたことに過ぎないそれが今や新鮮で、そしてそれだけに非ず…軟券ですがこの入鋏が…嗚呼!懐かしや!と。

お若いかたは何の話か判らないかも知れませんが、かつて鉄道に乗るにはきっぷというものが必要で、買ったその小さな紙片は乗車の際に変わった形のハサミのようなもので一部を切り取られてたのです。
今や自動改札か、またはスタンプですもんね。

32車内から

乗った列車は再び『しまねの木』でした。その車内からデハニ52を。かわいいなぁ。

33改めて木の列車

辺りはすっかり明るくなってたので、改めて車内を。落ち着く内装ですね。こういうのでお参りに行くってのは、こころを静められて好いのではないでしょうか。

34これは読めない

そして難読駅名。これは読めませんよ。地名から来てるようですが…何だかすごい名前ですね。

35東急1000系

川跡(かわと)駅で、今度は電鉄出雲市駅方面へ乗り換えたのですが、その車両にも見覚えが…この座席の仕切りとモケットの色ですよ。これは東急1000系でした。顔は違えども、かつて東横線内で見かけたこの独得のシートで思い出しました。
もっとも、池上線などでは現役のようですが。

36これも京王2000系

途中の列車交換で。『しまねっこ号Ⅱ』です。ご当地キャラの『しまねっこ』が描かれた“ご縁電車”ですが、これも京王5000系だそうです。

37電鉄出雲市駅コンコース

結果的に“ばたでん”の全路線を完乗して、電鉄出雲市駅に到着しました。いや~、面白かったばたでんでした。

38駅正面

当初は、時間が無ければ出雲大社もばたでんもパスしようかと思ってたのですが、出雲大社は感動しまくら千代子でしたし、ばたでんは懐かしい電車だけでなく面白かったし、島根って好いところですよ。

39JR出雲市駅

そしてこちらがJRの出雲市駅です。出雲大社の玄関口というか…正確にはばたでんの出雲大社前駅が玄関口なのですが、遠方から来る場合はここがまずの玄関口になるだろうからこれでいいのか。

40ファサード

見ての通り、ファサードには出雲大社を模した車寄せがあります。重厚です。
で、何せ真っ暗なうちから行動してますし、その前に朝食を摂ってから結構な時間が経ってますし、ちょっとお腹も空いてます。駅前にコンビニ『ポプラ』があったので、他のコンビニにはないものを探したら…

41満賊むすび

具だくさんでサイズの大きな、いわゆる“山賊むすび”があったのですが、その名も『山賊むすび』や『海賊むすび』だけでなく、『満賊むすび』なんてのもありました。
これ、中身は親子丼風の具なのですが、とろとろ玉子よりもジューシーな鶏肉よりも、ちゃんとタマネギが入ってたところに感動しました。美味しかったなぁ♪
このシリーズは関東のポプラ(=滅多に出会えませんが)にもあるそうなので、機会があればまた楽しみたいですね。

42キハ126アクアライナー

そしてここからは18きっぷの旅となります。
やってきたのは快速『アクアライナー』。車両はキハ126ですが…民営化以降の車両って何かこう…顔が無いんですよね。
で、快速はありがたいのですが…すでに満席に近くて、でもって出雲市で降りるひとはほとんどいなくて…と。
まあ座れはしたのですが山側の通路側ですし、せっかくの海は人越しに…となりました。


(つづく)



寄り道帰省(12) そして神々の
駅の外に出て、右を向けば…

18参道

素晴らしい景観ですよ、これ。年末の早朝でひと通りが少なかったこともありましょうが、松並木がいにしえの姿を伝えつつ、綺麗に舗装された路面の美しさ…よいところですねぇ。

19鳥居

そして鳥居まで。この手前は信号なのですが、思ったより交通量がありました。
そして、鳥居をくぐれば…

20真っ直ぐ

再び真っ直ぐな、そして松並木です。いやはや、美しいですよ。

21松並木の保護で

で、途中からは直進不可となり、参道が左右に分かれます。これは松の保護でそうされてるようです。

22松松松

でも、別れてもなお松松松…ここもまた美しいですよ。ここでふと、結構な距離を歩いてることに気づくのですが、あれはまだまだ先にあります。
でも、普通は飽きてくる真っ直ぐな道とはいえ、ここはそういうのがないですよ。神聖なる場所に向かってただただ進むわたし…そういう気持ちなんです。

23これかと思った

そして拝殿へ。有名な大注連縄…あれ?こんなものだったっけか?もっともっと大きかったような…

24こっちでした

この神楽殿でした。いやはやこの大きさは…折りしも下に参拝されてるかたがいますから、大きさを想像してみてください。

25大注連縄

これもんです。何という迫力でしょうか。圧倒されますよ。

26不知火型

引きで撮った際…大横綱の土俵入りのようにも感じました。もちろん不知火型ですよ。
木造の大型建築が持つ重厚感がありますが、何というかこう…悪く言えば威圧感ということになるのでしょうが、こういったところからひとは神聖さを感じたりするのではないでしょうか。

と、建築物の話ばかりしてますが、きちんとお参りしましたよ。ちなみにここは普通と違って、二礼四拍手一礼です。
ここは有名なところですから、わたしが何かいうまでもありません。何かいうことがあるとしたらそれは…ここは是非足を運んでいただきたいという、それに尽きます。オーラとかパワースポットとか、そういう言葉は使いませんが、ここには何かがあるというか…そう、まさに“考えるな!感じろ!”ですね。
こんなすごいところがあったとは…というか、これまで来なかったことを恥ずかしく思うほどでした。

印象深かった話をひとつ。地元のかたがたは必ず足を止めて一礼してから、また歩き出してたんですよね。

27スタバあり

鳥居を出て、道の右向こうにはスタバがありました。そのときはまだ開店前でしたが。
まあここに限らず、参道に並ぶ店の数々はまだまだ…そういう時間帯でしたし。
ああいうところで甘酒なんて楽しめたら好いですね。

そして駅まで戻ってきたのですが、まだ時間もあったので、そのまま大鳥居のほうへと。

28大鳥居

本来は一旦ここまで来てから参拝に向かう必要があったのかも知れませんが。
美しい姿です。この鳥居まで来て好かったなと思うと同時に、出雲大社に来て好かった、日本に生まれて好かったな、と。

ええもう、ここには言葉にならない何かがありますよ。ここには皆さんにも、是非訪れていただきたいと思います。島根県がどこにあるのか知らないかたもございましょうが、出雲大社にだけは是非!


(つづく)



寄り道帰省(11) 初めての“ばたでん”
なかなかよいホテルでした。機会があればまたここにと思うくらいでした。で、重ねてここには無料のプチ朝食弁当もあるのですが、サプライスタートが6:30からとのことで、残念ながら辞退することに。何せホテルから15分くらい歩いて向かう駅の始発に乗らねばならず、それが6:16発車ですから。

1松江の古い街並み

そんな訳で、まだ5時台の真っ暗い中を街歩きしながら、昨日の下車駅とは違う駅に向かって歩くわたし。真夜中と変わりありませんが、飲食店などの照明が全て落ちてるところが真夜中とは違うところです。
横溝正史の『夜歩く』なんて、ありましたね。それはさておき、古い商家だったらしい木造建築などが通りに並び、誰も居ない中でなかなか見ごたえがありました。ちなみにこれは酒蔵です。やっぱり昼にも歩いてみたいと思った松江です。


ただ、とんでもない寒さなんです。夜明けのyoの字もないくらいの時刻ですから。ふと、ディスプレイに点々と置かれる小さな水滴に気づき、「あら、雨かしら」などど思いきや…見上げれば白いものだし。
そうそう、NEXUS7を徒歩ナビとして使いましたが、フリース手袋だとツルっと滑って…な危険性もありますから、持つ手は素手で…釘でバナナを打てるくらいの冷たい空気の中を…これは当たり前か。

個人的に大好きなサイト『国立天文台 暦(れき)計算室』で調べれば、この日の松江の日の出時刻は7:16。折りしも乗る列車の発車時刻のピッタリ一時間後!
こういう偶然には何かしら運命めいたものを感じますね。

2松江しんじ湖温泉駅

前日とは反対方向に歩を進めて到着したのは、地元民鉄・一畑電車~通称“ばたでん”のターミナル駅のひとつ『松江しんじ湖温泉駅』。現代的な駅舎内に入れば、思いっきりストーブが焚かれてました。ありがたやありがたや、金が無ければくよくよしま…いや、唄の話じゃないか。

そして、主な利用客である高校生が集まり始めましたが、一方で旅の人も数人。しばし缶コーヒーで暖を取ったりしましたが、いよいよ改札となり、ホームに上がれば…そこにいたのは…

3元京王5000系

何と!懐かしの京王線車両5000系です!ビックリするにも程があるってもんな位に驚きました。何せ時刻表以外は予備知識ゼロで挑みましたから。

4懐かしい姿

懐かしいも何も…上京したその昔から住み着いてる京王線沿線ですが、当時はこの車両が走ってたんですよ。京王の譲渡車両は全国各地の民鉄で第二の人生を歩んでますが(=特に井の頭線の“ステンプラ”!)、それがここでも…と。
しかもこの編成、サイトによれば…

“一畑電気鉄道創業100周年を記念して、2101・2111号車を旧京王電鉄のカラーに、2102・2112号車を旧一畑電鉄カラーに再塗装を行ないました。”

これです。わざわざ元の京王カラーに塗りなおしてくださったんだそう(泣)!いや、地元の皆さんはこの色の意味が解らないかも知れませんが、何かもう…いろいろと青春の思い出が(号泣)。

5スピーカーがKTR

通学してた頃にはまだ走ってましたし、今は京王電鉄ですが当時は“京王帝都電鉄”だったんです。その略称の“KTR”を表したこのスピーカー…泣くなというのが無理なことです。

6忘れじのモケット

そしてこの、座席のモケットの色に至るまで…何もかも懐かしい、そんな編成でした。

7難読駅名

何せ夜明け前ですから基本的に車窓は真っ暗なのですが、宍道湖(しんじこ)の北を縫うように走るこの路線ですから、車窓の先が宍道湖なのかどうかは気配で判ります。
とはいえ、そういう時間帯ですから車窓はあれですし、ならばと何となく路線図を眺めてたら…総延長は長くなくとも、難読駅名の宝庫ですね、ばたでんは。
旅伏…美談…川跡…IMEにしては珍しく、全て正しく変換してくれました。

8夜が明ける

鉄道旅で、特に冬場などは始発に乗ってて出逢う日の出の車窓風景は好きなそれのひとつですが、山陰的な分厚い雲の合間から差し込む日の出は好いですね。
山陰本線自体が10数年振りですし、とにかく楽しいんですよ。

9南海21000系

で、途中の列車交換で。これは元南海の21000系です。何せ関西私鉄の車両ですし、思い入れは全くないのですが、知識としては知っています。出逢えるとやっぱりうれしいでしょ。

9e夜明け

太陽も頑張って輝きを増してます。出雲に朝が訪れようとしています。そして乗り換え駅の川跡(かわと)駅に到着しました。

10京王5000系

ここから出雲大社前方面へと乗り換えるのですが、この車両も顔は違えど形に見覚えがあるような気がしてたら…これまた元京王の5000系でした。
ところがこれ、それだけでは終わらなかったのです!

11しまねの木

何とこれは『しまねの木』とHMにも書かれてたように、木材を多用した列車なんですよ。ここまで多用した列車はそれこそJRのジョイフルトレインにも無いのではないでしょうか。

12木の温もり

とりあえず受信機を置いて…テーブルもあって、折りたたみを広げればフルサイズ、みたいな。
木ってのは好いですね。それだけで何となく温もりが感じられますし。

13ここに荷物

で、そこここに謎のスペースがあるのですが、これは荷物を納めるのに好適です。

14ここにも荷物

座席背もたれの後ろにもこのように。ザックとか、ここに放り込めば、手元は空いた状態で楽に過ごせます。
いやはや、素晴らしく気の利いた車両です。

15出雲大社前天井

そして、あっという間に終点の出雲大社前に到着。改札を経て駅待合室に入れば…天井がこのような…ここは昭和5年の開業で、そのままの駅舎の様なのですが、この西洋建築が当時は最先端の文化だったんでしょうね。

16レトロな造り

神々の集まる神社のアクセス駅なんだから、和にしろよと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、これはこれでいいんじゃないかと思いますよ、わたしは。
他の文化を取り入れて昇華して新しい文化を築く…日本はそういう国ですしね。

余談ですがこの写真、あまりの寒さで手ブレしてます。すいません。それくらい、真冬の島根は寒いのです。

17外観

もうこの外観からして、日本の伝統的なそれではないですよね。街が伝統的なそれだからこそ、駅は逆にモダーンなそれに…当時の設計者の心意気だったのかも知れません。

そして、神々の領域へと歩を進めました。


(つづく)